季節の移ろいは弛み無く、
いつの間にか次の季節へと移ってしまう。
それでも、秋が終わり、冬に入る日の境。
もう、秋には戻らないのだ、という時の区切りを感じる。
その時の境に、自分は何かしらの「時の音」を感じることがある。
その音は、いつも同じではなく、
ある時はゼンマイ仕掛けの柱時計の分針が刻む、カチャっという音。
ある時はベルや風鈴のような音。
ある時は、ただ野を飛ぶ風のヒューっという音。
眩い黄葉。
秋が終わる咆哮を聴く。
お寺の山門の日溜りで、寛ぐネコ。
きっと、ここは、彼の場所なのだ。
彼も時の音を聞くのだろうか。。。
自動車が全く通らない、
近所の小さな川の土手。
この位、小さな川が自分には安らぐ。
幼少期を過ごした田舎の町の、川の風景に似てる。
遥か頭上を猛禽類の鳥が舞う。
上昇気流に乗って、円を描きながらどんどん高く消えていった。
翼をピクとも動かさないで、
気流を捉えて静かに飛ぶ気分って、一度味わってみたい。
羨ましいな。。。
自転車でポタリングしてると、
食事をする店もなく、何も無い場所が多い。
ピーナッツのシリアルバーとポカリを非常食で持ち歩いてたけど、
いつの間にか、これが当たり前のメニューになった(笑)
近くの貝塚古墳に寄り道。
古の時代にも、紅葉の季節はあって、
きっとこんな風景だったのかなぁ。
落ち葉の色は暖かい。
寒い季節に、神がくれたプレゼントだ。
小さな2つの川が交わる合流点にある、
小さなベンチ。
ジョギング途中で休む人。
散策する老人たちの止まり木。
冬になると、座る人も少なくなるのかな。
この日、
確かに、時の音を聞いた。
季節の境を感じた。
Tamatono / Dec.15, 2019