そもそもの事の起こりは、、、
2007年に亡くなった母親が残した日記、メモ、写真類の整理をしようと思い立ったのは、この夏のある日だった。
母親が亡くなってから、いつの間にか、実に16年という月日が流れていた。
時間を掛けながら、数日かけて整理していると、
フッと、自分の古い手紙も整理してみようと思い立った。
普段は絶対に見ない押入れの奥の棚にある古い段ボールの箱に入った
自分宛てに届いてた古い手紙やハガキの数々を、
噛みしめる様に読みながら、整理をするので時間が掛かる。。。
そんな中、あるハガキを見つけて驚いた。
それは、大学時代の親友からの「転居のお知らせ」だった。
実は、彼が教えてくれてた塩釜市の住所を、
2012年の東北旅行の際に一度訪ねて見たところ、
彼の家は空っぽで、他の場所(多賀城市)に引っ越したと近所の方が教えて下さった。
ただ、連絡先は分からないとのことだった。
とても会いたかった親友だったので、肩を落として東北旅行を続けたのを覚えている。
その彼の引っ越し案内を見つけたので、飛び上がるほど嬉しくなった。
あぁ、奴はちゃんと引っ越し先を教えてくれてたんだなぁ、、、と。。。
心の中が温かくなり、しみじみしたよ。
平成4年というと、1992年。。。
30年以上もこのハガキは埋もれていた訳だ。。。(T_T)
ハガキの宛先の住所は、ちょうど前職のドイツ駐在から日本に戻り、
新たに転職先を決めた時の仮住まいの住所だった。
きっとドタバタした生活で、このハガキには全く記憶がなかった。
しかし、母親の遺品の整理をしているうちに、フッと自分の古いものも整理しようという気持ちが起きた結果、見つけることが出来た訳だ。
ほんと、奇跡だと思う。
そう考えると、もしかすると今年のお盆にあの世から帰ってきた母親が
僕の背中を押してくれたんじゃないかって気がする。
去年の今頃も、妻が実家に帰っている間に一人旅で奥日光に出掛けた。
3日間、日光の山々や戦場ヶ原に入って写真を撮って歩いた。
霧降高原に行ってみた ~ Stairway to Heaven - ひねもすのたり (hatenablog.com)
一人旅は心のピヨピヨが止まらないので、「ピヨ旅」と呼んでいる(笑)
今年は、43年振りに消息が分かった大学時代のこの親友に会いに、宮城県の仙台や多賀城市に行ってみようと思い立った。
つまり、、、過去に向き合う「心の旅」をしようと思った訳だ。
台風直撃の9/6から9/10までの4泊5日で、東北南部から日本海側を一人旅で巡ってみることにした (^^)
実は、この親友の他にもう一人会いたかった友人がいる。
やはり40年以上も前の友人。
彼は当時、早稲田大学教育学部の学生で、将来は学校の教員を故郷でやりたいと夢を語ってくれてた。
彼の故郷は、山形県の大江町辺りの左沢(あてらざわ、と読む)という駅で降りて、更にバスを乗り継ぎ西川町の山奥に実家があった。
彼が書いたこの住所のメモも、今回古い手紙を整理して見つかったのだ。。。
なんという奇跡。
ただ、そのメモの住所には該当する名前は既になく、やはりどこかに引っ越しをされたと思い、山形県の電話帳であちこち名前を探しまくった結果、同姓同名の方が山形県寒河江市に住んでいることが分かり、載ってた電話番号に恐る恐る電話してみた。
すると、なんと彼の家だった\(^o^)/
奥様らしい女性が電話に出られ、自分の氏素性とご主人との関係を伝え確認したところ、間違いなく友人の家だった。(^^)
しかし、次の瞬間、奥さんのおっしゃった言葉で全身が凍った。
なんと、20年以上前に、まだ40代の若さで彼は他界していたのだ(T_T)
もう、言葉が無かったよ。。。
ただ、彼は自分の描いた夢の通り、故郷で中学校の教員に就いてたことを教えて貰った。
奥さんとあれこれ話して、彼は早死にはしたけど、きっと良い人生を送ったんだろうなぁって気がした。。。(=_=)
でも、、、残念だよ。。。ほんと。。。
宮城の友人と飲み、そのあとで山形の友人と飲む今回の旅の目的は叶わないと分かったけど、
現在の彼らの状況が分かり安堵出来たことは良いことだと思ったよ。
過去に向き合って、あれこれ掘り下げてみると、
得るものも大きいけど、失うものも大きいんだなって思う。
おりしも台風13号が東北直撃のこの日、
自宅を出てのんびり走って4時間くらいで仙台市、多賀城市に着いた。
親友の提案で、初日は秋保温泉に泊まってゆっくり話そうということで。
彼が用意してくれたホテルにチェックインしたころにはゲリラ豪雨も納まった。
いやぁ、本当に素晴らしい温泉ホテルを用意してくれてたよ、感謝です。
素晴らしいバーカウンターもあるけど、これとは別に館内にはショットバーがあり、夕食後にのんびり友人と話せたよ。
驚いた事に、この宿では外国人には全く会わず、食事も静かに過ごせたよ(^^)
何処を見ても広々、掃除も行き届いてて良い温泉宿。
自分たちの部屋も広くて、新しくて、清潔で、きっとカップルとか夫婦で利用するのが良いんだろうなって思うオサレな部屋だった。
とても、禿げかけの64ー65歳のオッサン2匹で利用するには似合わない、美しすぎる部屋だったなぁ(笑)
右の暖簾をくぐると大浴場。
空いてて、のんびり浸かって最高のお湯だった。
広く快適な図書室もあって、
飲み物も全て無料でのんびり休める。
この図書室なら何時間でも過ごせると思う(^^)
秋保温泉郷は仙台市の一部なのだ!
と言うことを思い出させてくれる伊達政宗公の兜。
僕はまだ喫煙者なんだけど、
目敏くこの「smoking room」の案内を発見(笑)
どうやら、この素敵なステンドグラスのお部屋でタバコ吸っていいらしい。。。
中に入って驚いた。
何?この美しいsmoking room!!!
あぁ、またこの温泉宿にまた来たいと思った瞬間(笑)
喫煙者の肩身が狭くなる今の時代に、こんなに素敵な場所で堂々と吸わせてくれるなんて、、、ほんと良い宿だ。。。(^^)
喫煙所だけじゃないね、この宿はどのエリアも広々、のびのびしてる。
やっぱ、こんな風にすべてがリラックスできるデザインだと、「あぁ、オレ良い旅してる♪」って気分になるよ。
今回は宿の食事の写真は載せない。。。(面倒なので)
食事の後で、親友とショットバーに。
僕も珍しくウィスキーを。
仙台のニッカ蒸留所で造ってる「伊達」を飲んでみたよ。
口当たり良くて、飲みやすい美味い酒。
親友との空白の43年ですか???(笑)
いやぁ、あれこれ話は尽きなかったよ。
でも、お互いそこそこまともな人生を歩んできたのが分かって、
嬉しくなったよ。
「明日はどこに行きたい?」って親切に訊いてくれる親友。
こんなパンフレットまで持って来てくれて(笑)
正直、どこでも良いんだよ、君と一緒に話が出来るだけで嬉しいんだよ。
翌朝、早く目覚めたので館内をプラプラしてると、 こんな ↑
デカいタマゴッチを発見。
何かと思ったら、全身マッサージ器でした。
一番短いので15分のコース、、、
前日台風の中、長距離走ったせいか背中がこってて、
横になって15分、気持ち良すぎて寝そうだった。
空いてて誰もいないけど、これ全部無料なんだよ、驚きだよ。
やっと会えた親友との再会に
「得も言われぬ幸福感」を覚えた朝だった。。。
Tamatono / Sept. 12, 2023 43年の時間は、何の障害もなかった(^^)