あさひ月山湖を後に、
当夜の宿泊地の鶴岡駅前を目指して一般道をのんびりドライブ。
途中、この鶴岡市には日本でただ1体の黒いマリア像があると知り、
カトリック鶴岡教会に寄ってみることにした。
今回の旅は、ところどころで「社会見学」のメニューが入って、
自分でも新鮮だ~(^^)
着いたものの、ぜんぜん観光地ではなく、普通の一般の町にある小さな教会。
どうやら同じ敷地内には幼稚園も併設されてるようで、横手の駐車場を見つけ
自動車を停めて正面のゲートに回って敷地に恐る恐る入ってみた。。。
園児の親、或いは幼稚園の先生らしき人たちに軽く会釈し、
教会の中を見させて貰えるか尋ねると、「どうぞ」と笑顔で許可を貰った。
このカトリック鶴岡教会というところ、どんな歴史があるのか?
ネットで山形公式観光サイトで調べてみると:
フランス人神父の全財産と寄付により、1903年(明治36年)に建てられ、明治ロマネスク様式建築の傑作として名高く、国指定重要文化財となっています。
旧庄内藩家老の末松家の屋敷跡に建てられたもので、入り口の門は当時の武家屋敷の面影を残す和洋混在の一風変わった空間です。
天主堂には、高い天井の曲面(リブ・ヴォールト天井)の美しい聖堂が目に入り、バジリカ型三廊式とよばれるつくりとなっています。
聖堂の左側にある副祭壇には、日本でただ一体の「黒いマリア像」が安置されています。
この天主堂ができた記念にフランスのデリヴランド修道院から贈られたもので、世界的にも珍しく貴重な像です。
との説明。
教会に隣接する幼稚園 ↑
教会の入り口に立ってみると、とても小さな建築物だと分かる。
ところが中に一歩入ってみると、見事なロマネスク様式の空間が広がった(@_@)
素晴らしい。。。
天井中央にはヨーロッパの教会でも良くみかけるリブ・ヴォールト天井(こうもり傘天井)が見える。
ニコン Z7IIで露光を絞って撮影してみる ↑
こちらの方が実際目で見た雰囲気に近いかも。
とても静かだ。。。
目指す黒いマリア像があった。
しばし、じっくりと眺めて観察。
マリアの御尊顔。
抱えているのは幼い時のイエス。
しかし、そもそも、何故このマリアは黒いのか?
ググってみると、下記の説明があった。
↓
マリアの肌色が褐色の理由には様々な説があるそうですが、教会の公式見解は旧約聖書の雅歌からではないかとのこと。
なぜマリア像の顔が黒いのかはいくつかの説があるが、旧約聖書のソロモン雅歌には次のようにある。聖ルカによる原肖像画のマリアの顔が熟した小麦のように栗色であったという。
イスラエルの娘たちよ
私はケダルの天幕のように
サルマハの幕屋のように
黒いけれども美しい
私の焦げた色に目をとめるな
私は陽にやけた
つまり、これを読むと、日焼けして黒いという解釈らしい。
ここの教会には、なんと畳が敷いてあった。
こんなの見たの初めてで少し驚いた。
きっとお年寄りの信者の方々が楽に過ごせるようにとの気遣いかなぁ?
いずれにせよ、この教会がただの飾りではなく、
地域に寄り添って活動をしている証だと感じた。
もうひとつ気になったのは、この教会の窓はステンドグラスじゃなく、
板ガラス2枚の間に、透明な薄い紙に描かれた聖画を挟んだ「貼り絵」と呼ばれるものを使ってた。
独自の工夫が此処かしこに見られ、素晴らしい教会だと思ったよ。
教会の入り口には、こんなものが ↑
僕もひとつ頂いて帰った。
いつのまにか時間が過ぎ去り、教会に30分以上ほど滞在してた。
外に出て教会を見上げると、入る時はあんなに小さく思えたこの教会が、
その内容の濃さを知った今、とても大きく見えた(@_@)
機会があれば、嫁さんと一緒にまた来たいなぁって思う。
ホテルにチェックイン後の夜に、
ポケットから出て来た教会で僕が頂いた「聖書の言葉」 ↑
どう解釈していいのか・・・・・・(笑)
Tamatono / Sept. 18, 2023 いつもの旅行では絶対に寄らない類の場所